【第30回(2018年)介護福祉士国家試験過去問解答・解説】問題52

30-052 季節や行事と,食事の組合せとして,最もふさわしいものを1つ選びなさい。

1 節分―お節料理
2 桃の節句(ひな祭り)―柏餅
3 七夕―七草粥
4 土用の丑の日 ―うなぎのかば焼き
5 冬至― ちまき

正解:4

【解説】
変化のすくない生活では人間の気力は低下しがしちですので、社会的生活を営む上では季節の変化を取り入れることが大切です。
特に季節に応じた行事や食事は生活に彩りと豊かさを与えるもので、コミュニケーションのきっかけとしても意義がありますので、利用者の支援に上手に活用していきましょう。

1=×:『節分』は2月上旬に行われる行事で、「鬼(邪気)は外、福は内」と叫びながら、大豆を撒いて厄除けをする行事です。節分に相応しい食事は大豆を使ったものが適切で、お節料理は正月の料理となるため、この選択肢は誤りです。

2=×:『桃の節句(ひな祭り)』は3月3日前後に行われる行事で、女児の健康を祈り、ひな人形をかざり、ひなあられやハマグリのお吸い物、ちらし寿司などを楽しむ行事です。
柏餅を食べるのは『端午の節句(こどもの日)』ですので、この選択肢は誤りです。

3=×:『七夕(たなばた)』は、天(あま)の川に隔てられた彦星(ひこぼし)と織姫(おりひめ)が7月7日の夜、年に一度だけ会うという中国の伝説にちなむ年中行事で笹を葉の音が神様やご先祖様の霊を呼ぶとされることから、短冊に願いを書いて笹に吊るす行事です。
七夕では、中国から伝わった麺料理である索餅(さくもち)を食べると無病息災に良いという言い伝えから、索餅のかわりにそうめんを食べることが慣わしとなっているため、この選択肢は誤りです。

4=○:『土用の丑(うし)の日』は、『土用』=季節の変わり目(立夏・立秋・立冬・立春の前のそれぞれ18日間)に迎える『丑の日』(十二支の丑)に、うなぎを食べる行事です。
一般的に土用の丑の日は夏の土用(7月20日~8月7日)を指し、江戸時代に平賀源内が、うなぎ屋から販売促進の依頼を受け、“土用の丑の日に「う」のつくものを食べると夏バテしない”とい宣伝したところから、うなぎを食べるようになりました。そのため、この選択肢は正しいです。

5=×:『冬至(とうじ)』とは、日の出から日没までの時間(=日照時間)が1年で最も短くなる12月22日ころを指します。次の日からは日照時間が日に日に長くなっていく≒成長していくことから、冬至を太陽の生まれ変わりのタイミングととらえ、冬至=太陽のおわりにかけて、おわりに「ん」がつく食べ物を食べると運気が上昇するという縁起かつぎが行われています。
具体的には、にんじんやだいこん、れんこん、うどんのほか、かぼちゃ=なんきんなどが食べられます。ちまきは関係がないので、この選択肢は誤りです。
なお、新しい太陽を迎える禊の意味で、冬至にゆず湯に入る風習もあります。

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