【第30回(2018年)介護福祉士国家試験過去問解答・解説】問題17

2017年(平成29年)4月現在, 経済連携協定(Economic Partnership Agreement)に基づく介護福祉士候補者等の受入れに関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 介護福祉士候補者の受入れは,2002年度(平成14年度)から始まった。
2 対象となる国は,東南アジア6か国である。
3 介護福祉士候補者の受入れ施設の要件は,常勤介護職員の2割以上が介護福祉士であることである。
4 介護福祉士候補者の在留期間は,3年である。
5 介護福祉士として介護業務に従事する限り,日本に在留できる。

正解:5

【解説】
日本とインドネシアなどのアジア諸国との経済活動の連携を目的に、『経済連携協定(EPA)』の発効により、平成20年(2008年)に看護師・介護福祉士の国家資格取得を目指す候補者の受入れが開始されました。

そもそもEPAとは何かおさらいしましょう。
国際厚生事業団によれば『経済連携協定(EPA)』とは下記のように説明される協定です。

物品やサービスの貿易のみならず、人の移動、知的財産権の保護、投資、ビジネス環境の整備、競争政策など様々な協力や幅広い分野での連携を促進し、二国間又は多国間での親密な関係強化を目指す条約

この受入れは、一定の要件(母国の看護師資格など)を満たす外国人が、日本の国家資格の取得を条件として、一定の要件を満たす病院・介護施設(受入れ施設)において就労・研修することを特例的に認めるものです。

EPAに基づく看護師・介護福祉士候補者受け入れ対象国

・フィリピン・インドネシア・ベトナムの3ヶ国(2018年10月現在)

受入れ施設要件

【看護師】
①厚生労働省・都道府県が実施する実習指導者講習会等を受けた実習指導者の配置
看護師・准看護師数:入院患者数=1:3以上
看護職員の半数以上が看護師
④看護の組織部門が明確
⑤看護基準・看護手順が作成され、運用されている
⑥看護記録など記録が正確に作成されている
⑦EPA候補者の受入れにおいて過去3年間に不正・報告拒否・不当遅延・巡回訪問時の協力拒否がない

【介護福祉士】
①介護福祉士養成施設の実習施設と同等の体制がある
②介護職員数が法定の配置基準を満たしている
常勤介護職員の4割以上が介護福祉士の資格をもつ
④EPA候補者の受入れにおいて過去3年間に不正・報告拒否・不当遅延・巡回訪問時の協力拒否がない

滞在期間

・看護:3年まで
・介護:4年まで

なお、看護師・介護福祉士の国家資格の取得後は、在留期間の更新回数に制限がなくなり、就労・居住を継続することができます

1=×:介護福祉士候補の受入れは、平成20年(2008年)の厚生労働省告示により開始ですので、この選択肢は誤りです。
2=×:日本がEPAを締結している国は多くありますが、看護師・介護福祉士候補者の受入れを行う対象国は、フィリピン・インドネシア・ベトナムの3ヶ国のみであり、この選択肢は誤りです。
3=×:介護福祉士候補者の受入れ施設は、常勤介護職員の4割以上が介護福祉士であることが要件であるため、この選択肢は誤りです。
4=×:介護福祉士候補者の滞在期間は4年が上限であるため、この選択肢は誤りです。
5=○:正しい記述です。

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