【第30回(2018年)介護福祉士国家試験過去問解答・解説】問題32

Aさん(97歳,女性)は,介護老人福祉施設に入所している。最近,衰弱が進んで水も飲めなくなり,「もう,逝ってもいいんだけどね」とつぶやくことが増えた。
ある日,夜勤の介護福祉職がAさんの様子を確認しようとベッドに近づくと,Aさんが目を開けて,「お迎えはまだかしらね」と穏やかな顔で言った。
Aさんの発言に対する介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 何も考えずに早く寝た方がいいと就寝を促す。
2 Aさんの手を握り,ゆっくりさする。
3 そのような言葉を言ってはいけないと伝える。
4 明日,家族に連絡して来てもらうことを伝える。
5 いつものことだと思って,声をかけずにそのまま部屋を出る。

正解:2

【解説】
自分の体の衰弱から死期を感じた利用者は、様々な発言や態度を見せます。このような終末期の人へ医療・介護を提供するあり方について、平成30年(2018年)に厚生労働省から『人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン』が出されました。

介護福祉職として終末期にある利用者に対してどのように向き合うか、しっかり確認しましょう。

1=×:相手の気持ちを考えず一方的に行動を指示することは本人の意思に寄り添う介護福祉職としては不適切ですので、この選択肢は誤りです。

2=○:スキンシップやタッチングは相手に安心感を与えるため、このような非言語コミュニケーションは有効ですので、この選択肢は正しいです。

3=×:利用者が仮に否定的(ネガティブな)発言をしても、相手の気持ちや発言を否定せずにいったん受容し、傾聴することが適切ですので、この選択肢は誤りです。

4=×:本設問のAさんは自身の死期を感じていますが、死期において家族に会いたいという本人の意思があるとまでは判断できません。本人の意思にないことを本人に断りなく行うことは不適切ですので、この選択肢は誤りです。

5=×:利用者からの発言が何度も繰り返されているものであっても、相手の気持ちや発言を否定せずにいったん受容し、傾聴することが適切ですので、この選択肢は誤りです。

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