【第30回(2018年)介護福祉士国家試験過去問解答・解説】問題48

おむつで排泄を行っている利用者の陰部の清拭に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

1 排便がなければ,殿部の清拭は省略できる。
2 女性では,会陰から肛門に向かって拭く。
3 本人の希望がなければ,実施しなくてよい。
4 男性の清拭の回数は,女性よりも少なくてよい。
5 週2 回入浴を実施していれば,毎日行わなくてよい。

正解:2

【解説】
おむつの着用は排泄において「看護・介護負担の軽減」「外陰部の乾燥」などのメリットがある一方、使用者に精神的な苦痛を与え、排泄習慣の喪失や行動範囲の抑制などから寝たきり状態を誘発するおそれがあります1)

おむつ利用時は衛生を保てるよう、清拭をしながらおむつを交換しましょう。

1=×:常時おむつに排泄している場合、陰部が不潔になりがちなので、おむつ替えの時には必ず清拭しましょう2)。排便がなくとも、おむつがズレて、尿が背中などに移行している場合もあります。また、下着と同様肌に直接ふれるため、おむつは汗や皮膚の落屑により徐々に汚染されます3)排尿が排便や排尿によりオムツが汚れていないと考えて清拭しないのは不適切ですので、この選択肢は誤りです。

2=○:女性の陰部清拭の場合、肛門部から会陰に向かってふくと、肛門部で汚染されたガーゼにより会陰が汚染され、尿路感染を引き起こすため、会陰部から肛門部に向かって拭くのが正しい方法であり、この選択肢は正しいです。
下記の陰部洗浄の動画に陰部清拭の手順があり、参考になります。

3=×:おむつの着用や交換は利用者のプライバシーや尊厳にかかわり、自尊心を損なったり羞恥心を刺激する場合があります。しかし、おむつを交換しないことは感染を招くおそれがあるため、利用者の尊厳やプライバシーを守れるよう配慮しながら、納得・安心しておむつ交換を希望してもらえるよう説明することが望ましいため、この選択肢は誤りです。

4=×:おむつ着用時の陰部清拭は、排泄の有無にかかわらず行い、男性と女性では回数に違いはないため、この選択肢は誤りです。

5=×:陰部は汚れやすく、また、おむつは下着と同様、肌に直接ふれるため、汗や皮膚の落屑により徐々に汚染される3)ため、入浴回数にかかわらず、その人の排尿パターン(量・回数)にあわせておむつ交換を行うのが適切4)ですので、この選択肢は誤りです。

参考文献
1)愛知県健康福祉部高齢福祉課:『高齢者排尿管理マニュアル 尿失禁・排尿困難
2)ユニ・チャーム:『排泄ケアナビ』.紙おむつの交換方法
3)医薬情報科学研究所:『看護技術がみえるvol.1基礎看護技術』.p190,メディックメディア,2014年
4)エリエール:『アテント おむつの選び方・使い方 大人用紙おむつの交換頻度について

5)花王:『relief 安心の介護シリーズ(介護用に) はじめて紙おむつを扱う方へ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

error: Content is protected !!