30-054 エンゲル係数について相談を受けた介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 住居費について一緒に考える。
2 食料費の内容について一緒に考える。
3 光熱水道費の内容について一緒に考える。
4 交際費の内容について一緒に考える。
5 教養娯楽費の内容について一緒に考える。
正解:2
【解説】
エンゲル係数は、消費支出全体に占める食料支出(食料費)の割合(%)です。
簡単に言えば、家計に占める食費の割合です。
所得が高くなれば、家計は食費以外に使うことができるという考えから、“エンゲル係数が高いほど、生活水準が低い”とされており、豊かさの指標として使われています。
近年、このエンゲル係数が上昇1)しており、食費負担増や生活格差として問題となっています2-3)。
近年のエンゲル係数の推移(1980年~2017年)
1=×:住居費とは、家賃やローン、固定資産税などの住まいに関わる費用であり、エンゲル係数とは関係がないため、この選択肢は誤りです。
2=○:エンゲル係数は食費についての指標ですので、この選択肢は正しいです。
3=×:光熱水道費とは、電気・ガス・水道などの生活インフラに関わる費用ですので、この選択肢は誤りです。
4=×:交際費とは、親族や近所・友人などとの付き合いで発生する費用で、贈答品や冠婚葬祭に関わる費用、町内会費などを指します。エンゲル係数では、自分の世帯以外で消費する食料(贈答品)についての費用=交際費は対象外1)なので、この選択肢は誤りです。
5=×:教養娯楽費とは、スポーツや娯楽、新聞や書籍の購入費、文房具の購入費や通信教育費などを指すため、この選択肢は誤りです。
参考文献
1)総務省統計局:『明治から続く統計指標:エンゲル係数』2)小林恵士、仲村和代:『上がるエンゲル係数、生活苦しく? 野党と首相も議論』(2018年5月18日10時47分).朝日新聞デジタル
3)NIKKEI STYLE:『上昇続くエンゲル係数 広がる「食格差」に打開策は?』(2018/6/12).出世ナビ
0
コメントを残す