【第34回(2020年)管理栄養士国家試験過去問解答・解説】問91応用「離乳の進め方」

34-091 離乳の進め方に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)探索反射が活発になってきたら、離乳食を開始する。
(2)離乳食を開始したら、母乳をフォローアップミルクに置き換える。
(3)離乳食開始後1か月頃には、1日3回食にする。
(4)生後7~8か月頃(離乳中期)には、舌でつぶせる固さの食事を与える。
(5)離乳期には、手づかみ食べをさせない。

正解:4

【解説】
『授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)』を根拠にした出題です。
国試ではほぼ毎年出題されるため、同ガイドにある「離乳の進め方の目安」の表を覚えましょう。

1=×:探索反応とは、口の付近に近づいたものを口で探す反応です。

平たくいえば、乳児が口でおっぱいを探す反射行動で、探索反応は生後2〜3か月にみられます。

まだ母乳を求めている時期であり、離乳食を開始するには早い段階であるため、誤った選択肢です。

2=×:フォローアップミルクとは、鉄やカルシウム、ビタミンDを加えた牛乳で、離乳食では補えない栄養素をフォローするための飲み物です。

『授乳・離乳ガイド』では、

フォローアップミルクは、母乳代替食品ではない

としています。したがって、本選択肢は誤った選択肢です。

フォローアップミルクは栄養素を追加した牛乳であり、乳汁よりたんぱく質が多く、亜鉛や銅の添加が認められていない食品です。

フォローアップミルクのみの摂取とすることで亜鉛や銅の欠乏のおそれがあるため、フォローアップミルクは母乳の代替食品とはなりません

フォローアップミルクは、あくまで離乳食との併用が推奨されます。

3=×:1日3食とするのは離乳を開始して4〜5か月後のため、誤った選択肢です。

離乳食を開始するのが生後4〜5か月、そこから1〜2か月後(生後7〜8か月)は離乳食を1日2回程度与え、生後9〜11か月頃では、歯ぐきで潰せる固さの食品を1日3回与えます

4=○:生後7〜8か月の離乳中期では、下で潰せる固さの食品を1日2回与えます。

5=×:発育を目的として、離乳のどの時期でも手づかみ食べを禁止することはないため、誤った選択肢です。

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