【第34回(2020年)管理栄養士国家試験過去問解答・解説】問117臨床「SOAP」

34-117 45歳、男性。口渇で来院。HbA1c 9.2%。1日の聞き取りによるエネルギー摂取量は2,200 kcalであった。1日の目標エネルギー量は、1,800 kcalと算出された。エネルギー摂取量の適正化を目指すために、患者本人に食事内容を記録してもらうこととした。SOAPとその内容の組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)S――――目標エネルギー量は、1,800 kcal/日
(2)O――――HbA1c 9.2%
(3)A――――食事内容を記録してもらう
(4)P――――口渇
(5)P――――エネルギー摂取量は、2,200 kcal/日

正解:2

【解説】

1=×:目標エネルギー量はS(主観的情報)ではなく、P(計画)に当たるため、誤った選択肢です。

SOAPにおけるS(Subjective data;主観的情報)は、患者の訴えなどの患者の主観についての情報を指します。

2=○:HbA1cなどの検査項目はO(客観的情報)に当たるため、正しい記述です。

SOAPにおけるO(objective data;客観的情報)は、患者に関連する客観的な情報を指します。客観的な情報とは、数値化されて誰もがそのように理解できる情報です。

3=×:食事内容を記録してもらうなど、患者への行動計画についてはP(計画)に当たるため、誤った選択肢です。

SOAPにおけるP(plan;計画)は、患者への評価(アセスメント)を踏まえて、どのような治療を行うかの方向性や実際の行為を指します。

4=×:口渇などの症状は、患者からの訴えとしての症状はS(主観的情報)、検査などで確認ができる症状はO(客観的情報)、総合的な判断としての症状はA(評価)にあたるため、誤った選択肢です。

SOAPにおけるA(assesment;評価・アセスメント)とは、S(主観的情報)やO(客観的情報)から導いた、医療者の患者への解釈・判断を指します。

5=×:エネルギー摂取量などのすでにある数値的な情報はO(客観的情報)に当たるため、誤った選択肢です。


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