“口から食べる”を実践しよう!
人間が自分らしく暮らしていくためには、自分で日常生活を営むことが不可欠です。
とりわけ、食事=口から食べることは、栄養学的な観点はもちろん、自分らしい暮らしの根幹を成す大切な行為です。
しかしながら、口から食べることでムセてしまい誤嚥性肺炎のリスクであると判断されたり、自分で食事することが困難だと判断されることで、安易な禁食や胃ろうが行われている状況もあります。
そこで、口から食べることを最期まで諦めずに支えるために、新宿区で活動しているのが、『新宿食支援研究(新食研)』の皆さんです。
新宿食支援研究会(新食研)とは?
新食研は『ふれあい歯科ごとう』代表であり訪問歯科医である五島朋幸先生を筆頭に、看護師、栄養士、薬剤師、理学療法士、作業療法士、ケアマネジャー、福祉用具専門相談員など、多職種で構成されたチームとなっています。
五島朋幸先生
食支援では、例えば、摂食・嚥下を学術的に体系化された藤島一郎先生や、摂食・嚥下障害看護認定看護師による活動、例えばKTバランスチャートなどを考案された小山珠美先生などが有名です。
このような活動を含め、数ある食支援の中でも新食研は、医師や看護師だけではなく、歯科医や栄養士、介護職による食支援が盛んであることが大きな特徴です。
また、口から食べることをキーワードに地域の街づくりを実践しようとしていることも特筆すべき特徴と言えます。
それは、新食研の代表である五島先生が、全国でも珍しい訪問歯科の実践者であることによることが大きいでしょう。
実に多くの職種の方々が、新宿食支援研究会に参加し、新食研が主宰する勉強会で、自己研鑽を行い、その仲間を増やしています。
そんな新食研が2017年より毎年9月に開催しているのが、タベマチフォーラムです。
2017年タベマチフォーラムを振りかえる!
2017年9月に東京・高田馬場で開催され、全国から400名超が参加した記念すべきタベマチフォーラム第一回は、来賓の唐澤 剛さん(内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局地方創生総括官)からの挨拶からはじまり、東西の食支援団体による活躍報告合戦に突入しました。
食支援における東の雄が五島朋幸先生率いる新食研とするなら、西の雄は、荒金英樹先生(愛生会山科病院 外科)が率いる『京滋摂食・嚥下を考える会』です。
五島先生からは、訪問歯科のきっかけをはじめ、多職種訪問による地域での食支援について紹介されました。
また、荒金先生は、消化器外科医として医療を行う傍ら、地元京都・滋賀における地域の食支援を実現するために、各職種団体と連携をとりながら、「摂食・嚥下連絡票」を導入した経緯や、口から食べられない人でも視覚や味覚で食事を食味わうことができるよう、老舗の京都の料亭とコラボレーションをして京料理を嚥下食で作る活動などを紹介されました。
2018年も開催!第2回タベマチフォーラムの詳細
第2回のタベマチフォーラムは9月2日(日)、昨年同様、高田馬場にある東京富士大学 二上講堂にて開催されます。
今回のプログラムは、井階友貴先生(福井大学医学部地域プライマリケア講座教授)による講演『健康のまちづくりのための3つの視点“食べること”をまちづくりから考える』からはじまり、小菅一弘先生(秋田食介護研究会代表ジュネスデンタルクリニック院長)による講演『あの秋田県でやっている「口から食べる」を支える生き残り大作戦』から、井階先生・小菅先生・五島先生によるトークセッションとなります。
そして、最後に大井裕子先生(聖ヨハネ会桜町病院ホスピス科医師・在宅診療部長)による参加型フォーラムが行われます。
全国から様々な医療・介護職種が集うタベマチフォーラムでは、学びと仲間作りに最適です。
興味のある方、参加を希望する方はコチラから!