病院との違いは?新卒でもできる?訪問看護に求められる技術とは

執筆者
川上加奈子
川上加奈子
よつば訪問看護リハビリステーション 看護主任

麻布大学臨床検査技師コース卒業後、東邦大学医療短期大学看護科入学。東邦大学医療センター大森病院でNICUを経験後、横浜旭中央総合病院で外来にて抗がん剤治療などを担当。2012年より訪問看護に従事。2016年より現職。

訪問看護師として働くには?

私も訪問看護師になると決めた時は、正直、何から勉強したらいいのかわからずかなり焦りました。

「訪問看護師として働くには全ての科をオールマイティにこなせないといけないのではないか?」というプレッシャーに襲われ、主に習得すべき技術はなんなのかを先輩に聞いてみたり、本屋に行って在宅看護ケアマニュアルなど買ってみたりもしました。

しかし調べれば調べるほど、在宅で行なっている技術は病院で習得した技術でもカバー出来ることが多く、大きく違うところと言えば、利用者に合わせてケアを個別化することだと気がついたのでした。

病院看護師と訪問看護師の違い

病院での看護と在宅での看護は何がどう違うのでしょうか。

例えば、内服管理を例にあげると、病院では1日3回の内服指示があればその通りに飲めるよう用意できますが、在宅ではちゃんと飲めない方も多いものです。

それに対して、訪問看護師はどうやったらその人がちゃんと飲めるのかを試行錯誤するのです。

①お薬カレンダーにセットする
②家族に声かけしてもらう
③それでもダメならケアマネージャーに相談し、ヘルパーに内服の時間に合わせて入ってもらい内服の促しをしてもらう
④単位数的に③が現実的でないならば、医師に相談して内服回数自体を減らして貰う

などのように段階を追って工夫していきます。

また、例えば、利用者にひどい尿漏れで皮膚トラブルが生じている場合などは、次のようなことを考えます。

①利用者に関わるヘルパーや入浴スタッフなどにも呼びかけ、尿がどこからどのように漏れているのか連絡ノートで情報共有をする
②次にはその情報を元に、どんな尿パットがこの利用者には合っているのか、どんなタイミングでオムツ交換をしたらいいのか、また水分摂取量はどういう状況なのかをアセスメントし、チーム医療的に考える場を持つ

訪問看護師がこのような動きをすることで利用者に関わっている全てのスタッフが同じ目的を持って皮膚トラブルの改善に努められるようになっていくのです。

つまり、「訪問看護師に求められる技術」とは、「柔軟な思考力と人と繋がろうとする力」言い換えれば「チーム医療の中心的な存在になっていく力」ではないかと私は思っています。

自分がチーム医療の中心になるには

「そんな…自分が中心になって働きかけるなんて難しそう…」とはじめは感じるかもしれませんが、自分が担当になると、「どうしたらもっといい状態にできるのかな?」と考え、じっとしていられず、いつのまにか中心的に動き出している看護師がほとんどです。

ですので、そんなに難しく考えなくても、「誰かの力になりたい」という想いを持っている看護師であれば自然にできることではないかと私は思っています。

在宅では病院とは違い、多職種がバラバラに関わるため、そこでいかに連携していけるかということが、より良いケアを提供できるかどうかということに繋がってきます。

その要となれるよう、訪問看護師が力を発揮していくことが大切なのではないでしょうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

error: Content is protected !!