なってよかった!病院看護師から訪問看護師に転職した理由

執筆者
川上加奈子
川上加奈子
よつば訪問看護リハビリステーション 看護主任

麻布大学臨床検査技師コース卒業後、東邦大学医療短期大学看護科入学。東邦大学医療センター大森病院でNICUを経験後、横浜旭中央総合病院で外来にて抗がん剤治療などを担当。2012年より訪問看護に従事。2016年より現職。

転職のきっかけはやっぱり“人間関係”

私が病院勤務の看護師から、訪問看護師に転職しようと思ったきっかけは「職場の人間関係に疲れたから」というのが大きかったように思います。

でも、外来に疲れたなら、病棟への移動でも、クリニックやデイサービス、老人ホームなど、他にも行く場所はあったと思うのですが、何故訪問看護だったのだろうと今更ながら考えてみました。

そうしたらなんとなく、訪問看護は一人で現場を回り、移動も車で1人の時間。

つまり人間関係に疲れていたからこそ、自分1人という開放感が魅力的だったのかもしれないなと気がつきました。

もちろん、そんな不純な?動機だけではなく、“看護師なのに自分の親が具合が悪くなった時に、在宅で何をどうサポートしてあげればいいのかわからず悔しかったから”という動機もありました。

しかし、改めて考えてみると、一人で回ることが気楽…と考えている時点で、あまり何も考えていなかったんだなぁと恥ずかしくなりますが…。

家族のように患者に寄り添う訪問看護との出会い

もう一つのきっかけとしては、外来の先輩に転職先を迷っていることを相談したら、こんな仕事もあるよと何気なく渡されたのが、訪問看護師が書いたドキュメンタリー本だったのも大きかったかもしれません。

たしか、終末期の奥様を旦那様が看取るために、訪問看護師と往診医が献身的にサポートする内容で、最後は奥様は旦那様の抱きしめた腕の中で亡くなるのですが、亡くなったことに旦那様は気づかずに寝ていて。

訪問した医師と看護師が温かく「奥様は幸せでしたね」といいながら固まっている旦那様の肩を抱き寄せて「もう、充分一緒に闘いました。もう休んでいいんですよ」と声をかけてゆっくりと腕から奥様を抱き上げるシーンが描かれていたように記憶しています。

それを読んだ時に、“なんなんだ、これは…”と凄い衝撃を受けたのです。

“こんなに人の人生に、家族のように密着してサポートさせていただいて、喜怒哀楽を共にできる仕事があったなんて…”と深く感動し、自分もこんな世界=訪問看護に入ってみたいと思いました。

まあ、かくしてあまり深く考えもせず訪問看護の世界に飛び込んでしまったがゆえに、その後はかなり冷や汗をかきながらの試練の日々でしたが(笑)。

でも、あの時に深く考えすぎていたら私は今、こんな記事を書いていなかったでしょうし、あの時にあの本を読んで感動して、ある程度勢いで飛び込んだから今の自分があるんだろうなと思うと、人生は何処に岐路があるかわからないなあと心底思います。

訪問看護師としての仕事の充実

最後に、訂正しておかないといけない大切なことがあるので書かせて下さい。

“一人で気楽そうだから”というイメージの訪問看護でしたが、実際は真逆でした。

確かに訪問看護は一人で回りますが、だからこそ一人では患者/利用者をケアできないことが理解でき、スタッフ間の連携がとても重要であることが良くわかったのです。

なので、今は病院で勤務していた時よりも、本当に沢山の他職種の方々と連絡を毎日の様に取りながら仕事をしていて、とてもやりがいがあり、充実した時間となっているのは事実です。

さらには、やはり移動の車中は1人の時間のため、頭をリセットもできるし、運転しながら大声で歌っていることもあります(笑)。

そして今、何より心から信頼しあえる仲間に囲まれて仕事ができていることが、自分にとっての一番のご褒美ではないかと感じています。

今の職場に満足されている方は是非そのままで。
でも、もしも、「なんとく自分の居場所ではない気がする」と感じているのであれば、あまり難しく考えずに思い切って新しい一歩を踏み出してみるのもいいのではないでしょうか?

自分の直感というのも捨てたものでもないと思いますので是非、自分を信じて進んでみて下さいね。
心より応援しています。






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