【第30回(2018年)介護福祉士国家試験過去問解答・解説】問題23

介護老人福祉施設における防災対策に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 消防法において,年1回以上の消火・避難訓練が義務づけられている。
2 大規模災害時には,災害派遣医療チーム(DMAT)の活動拠点本部になることが義務づけられている。
3 災害対策基本法に基づき,避難行動要支援者名簿の作成が,施設長に義務づけられている。
4 避難訓練は,混乱が想定される夜間は避ける。
5 施設が作成する非常災害対策計画の内容は,職員間で十分に共有する。

正解:5

【解説】
1=×:『消防法』第8条に第1項により、管理権原者は消防計画の作成や消防訓練(消火・非難)の実施を義務づけられており、『消防法施行規則』第3条第10項1)には消防訓練は年2回以上の実施と記されているため、この選択肢は誤りです。

第三条 10  令別表第一㈠項から㈣項まで、㈤項イ、㈥項、㈨項イ、⒃項イ又は(16の2)項に掲げる防火対象物の防火管理者は、令第三条の二第二項の消火訓練及び避難訓練を年二回以上実施しなければならない。

2=×:DMAT(ディーマット)とは、大地震及び航空機・列車事故といった災害時に被災地に、災害の急性期(概ね48時間以内)に活動できる機動性を持ち迅速に駆けつけ、救急治療を行うための専門的な訓練を受けた医療チーム2)です。
『日本DMAT活動要領』によれば、“DMATの活動拠点本部はDMAT都道府県調整本部が必要に応じて災害拠点病院等から適当な場所を選定し設置する”とあり、介護老人福祉施設がDMATの活動拠点本部になることが義務づけられている訳ではないため、この選択肢は誤りです。

3=×:『災害対策基本法』第49条第10項には、災害時に非難が困難である者の名簿=『避難行動要支援者名簿』の作成が義務づけられていますが、『避難行動要支援者名簿』の作成が義務つけられているのは市町村であるため、この選択肢は誤りです。

4=×:病院や介護施設においては夜間の火災の発生件数が多く、総務省消防庁により平成元年(1988年)に『社会福祉施設及び病院における夜間の防火管理体制指導マニュアル』が発行されました。本マニュアルでは、最も条件が悪い夜間での防火管理体制で訓練を行うことで施設の安全性を高めることが推奨されているため、この選択肢は誤りです。

5=○:正しい記述です。

参考文献
1)『消防法施行規則』第3条第10項
2)厚生労働省:『日本DMAT活動要領(平成22年3月31日(改正))』
3)総務省消防庁:『社会福祉施設及び病院における夜間の防火管理体制指導マニュアル

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