【第34回(2020年)管理栄養士国家試験過去問解答・解説】問5 社会「国民健康・栄養調査における身体活動・運動」

34-005 最近の国民健康・栄養調査に示された身体活動・運動の現状に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)「運動習慣のある者」の割合は、20歳以上では女性の方が男性より高い。
(2)「運動習慣のある者」の割合は、65歳以上は20~64歳より高い。
(3)健康日本21(第二次)における「運動習慣者の割合の増加」の目標値は、すでに達成している。
(4)1日の平均歩数は、65歳以上は20~64歳より多い。
(5)20歳以上の男性における1日の平均歩数は、10年間で増加してきている。

正解:2

【解説】
1=×:運動習慣のある者の割合は、成人では女性より男性の方が高い。
女性よりも男性の方が健康的な生活をしています。
しかし、健康日本21(第二次)の目標「運動習慣者の割合の増加」は、令和元(2019)年時点で64歳以下の成人男性は23.5%・女性は16.9%であり、男性目標36%、女性目標33%で、未達となっています。

2=〇:運動習慣のある者の割合は、65歳以上は、それ以下よりも高い。

3=×:健康日本21(第二次)における「運動習慣者の割合の増加」の目標値は、達成していない。

4=×:1日の平均歩数は、65歳以上は20~64歳より少ない。

5=×:20歳以上の男性における1日の平均歩数は、10年間で変わりがない。

・高齢者は64歳以下と比べて運動もしているし、食生活も気を付けている状況です。
・ただし、運動量は64歳以下よりは少なく、1日歩数は64歳以下の成人男性で9,000歩が目標に対して、高齢男性で7,000歩が目標で、女性も男性もどの年齢階級でも目標未達です。

・この問題は、高齢者の運動習慣は延びているものの、男女とも運動習慣・量は足りていない!だから、栄養指導や栄養教育、公衆栄養プログラムで国民に運動をさせて健康を増進させようというのが管理栄養士に求められる役割である、というメッセージの理解がテーマと思われます。


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