【第34回(2020年)管理栄養士国家試験過去問解答・解説】問8 社会「脳血管疾患の死亡率」

34-008 最近のわが国の脳血管疾患の年齢調整死亡率に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)上昇傾向である。
(2)心疾患に比べて高い。
(3)男性の方が女性より低い。
(4)脳内出血は、1950年代に比べ低下している。
(5)くも膜下出血は脳内出血より高い。

正解:4

【解説】
1=×:脳血管疾患の年齢調整死亡率は、低下傾向である。

脳血管疾患の死亡者数は多いですが、高齢者での脳血管疾患が多いためであり、各年齢での死亡率としては低下傾向にあります。

2=×:脳血管疾患の年齢調整死亡率は、心疾患に比べて低い。

年齢調整死亡率は、悪性腫瘍や心疾患が高く、脳血管疾患はそれ以下です。

3=×:脳血管疾患の年齢調整死亡率は、男性の方が女性より高い。

脳血管疾患は喫煙や動脈硬化でリスクが高まりますが、男性は女性より喫煙率が高く、女性のほうが動脈硬化になりにくいため、男性の方が脳血管疾患での死亡率が高い状況です。

4=○:脳内出血の年齢調整死亡率は、1950年代に比べ低下している。

脳内出血の年齢調整死亡率は、治療の向上のため、以前よりも低下しています。

死因の約200万人を占める心疾患の内訳は、心不全が約85万人(第1位)、虚血性心疾患で約35万人、急性心筋梗塞で約31万人。また、死因の約100万人を占める脳血管疾患の内訳は、脳梗塞で約60万人、脳内出血で約30万人、くも膜下出血で約10万人。したがって、脳は出血系疾患よりも虚血系疾患≒生活習慣病での死者が多い。

5=×:くも膜下出血の年齢調整死亡率は、脳内出血より低い。


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