【第34回(2020年)管理栄養士国家試験過去問解答・解説】問132臨床「神経性やせ症(神経性食欲不振症)の栄養管理」

34-132 22歳、女性。神経性やせ症(神経性食欲不振症)。嘔吐や下痢を繰り返し、2週間以上ほとんど食事摂取ができず、入院となった。この患者の病態および栄養管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)インスリンの分泌が亢進する。
(2)無月経がみられる。
(3)高カリウム血症がみられる。
(4)エネルギーの摂取量は、35 kcal/kg標準体重/日から開始する。
(5)経腸栄養剤の使用は、禁忌である。

正解:2

【解説】
1=×:神経性やせ症(神経性食欲不振症)ではインスリンの分泌が亢進しないため、誤った選択肢です。

食欲不振で食事=糖を摂取していないので、インスリン分泌は増加しません。

2=○:体重減少が著しい場合、排卵機能は低下します。したがって、神経性やせ症(神経性食欲不振症)では無月経がみられます。

3=×:神経性やせ症(神経性食欲不振症)では高カリウム血症がみられることはまれなため、誤った選択肢です。

食欲不振で食事=カリウムを摂取していないので、血中のカリウム濃度は上昇しません。
また、神経性やせ症(神経性食欲不振症)では食べた食事を吐く場合もあり、カリウムはむしろ身体から失われます

4=×:神経性やせ症(神経性食欲不振症)での摂取エネルギー開始量は500~1,000kcal/日と少なく、35kcal/kg標準体重/日は多すぎるため、不適切な選択肢です。

軽労作でのエネルギーの摂取量は、25~30kcal/kg標準体重/日であり、35kcal/kg標準体重/日は力仕事をしている人のエネルギー量です。

また、栄養不足の患者にいきなり多量のエネルギーを投与すると、体内の電解質バランスを崩してしまうリフィーディング症候群を引き起こすおそれがあります。

5=×:神経性やせ症(神経性食欲不振症)では経腸栄養剤が使用できるため、誤った選択肢です。

経口摂取が難しい場合、一時的な栄養摂取方法として末梢静脈栄養が利用されます。

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