『ポリファーマシー』―薬の飲み残しの原因にも!高齢者が抱える薬の飲み合わせ問題

ポリファーマシーって何?

ポリファーマシーとは、多剤併用によってさまざまな有害事象を引き越す問題です。

高血圧や糖尿病などの生活習慣病は合併症が多くなりますし、高齢により体が弱れば、複数疾患を抱えることになるため、複数の疾患をもつ患者には、疾患ごとに治療薬が処方されます。

複数の疾患治療のために多くの薬が併用され、患者は複数の薬剤を飲むことになりますが、このような多剤併用にはいくつかの問題を引き起こします。

問題1 相互作用

1つめの問題は、相互作用です。
薬はお互いに飲み合わせの相性があり、互いの作用を増強したり、減弱したりします。これにより、本来意図した治療薬の効き目が得られないおそれがあります。

問題2 アドヒアランスの低下

2つめの問題は、アドヒアランスの低下です。
1回に多くの薬剤を飲みこむのは、嚥下能力が低下している高齢者にとっては特に大変です。また、薬により飲む回数や時間帯が異なるため、薬の種類が多くなるほど飲み忘れも発生しやすくなります。

問題3 残薬

そして3つめの問題は、残薬です。
飲みそこなった薬が残って溜まってしまうことは治療効果に寄与しないだけでなく、薬剤費という医療費を無駄遣いしていることであり、医療費増大の原因の一つとなっています。

例えば睡眠薬などでは、なんとなく/とりあえず処方されることが常態化し多剤併用が頻発したため、平成30年度の診療報酬改定では3種類以上の抗不安薬・睡眠薬・抗うつ薬・抗精神病薬もしくは抗精神病薬・抗不安薬・睡眠薬で4種以上の同時処方には減算というペナルティも科されるようになりました。

このように治療上も社会保障費上も問題となっているポリファーマシーの解決には、処方を行う医師、処方せんを受け付ける薬剤師、治療食による提案により投薬治療の削減を行う管理栄養士に活躍が期待されています。

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