【第30回(2018年)介護福祉士国家試験過去問解答・解説】問題30

抑うつ状態(depressive state)の利用者への介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 元気を出すように言う。
2 沈黙している理由を問いただす。
3 会話を促す。
4 気晴らしに散歩に誘う。
5 見守っていることを伝える。

正解:5

【解説】
『抑うつ状態』とは、「気分が落ち込んで何にもする気になれない」、「憂鬱な気分」などの心の状態が強くなり、様々な精神症状や身体症状がみられることをいいます1)

脳血管障害やパーキンソン病、認知症などの神経疾患をはじめ、糖尿病や腎不全、AIDS(エイズ)、がんなどの疾患で見られ、薬が原因のものや、本人の性格、転勤・失恋・事故などのライフイベント、学校や職場、家庭などの環境、ストレス、ホルモンバランスなど、さまざまな要因により引き起こされます。

治療については薬物療法や精神療法などを行いますが、介護福祉職としては、症状が悪化しないよう、周りが本人に何かを求めたり、本人が自分を責めるなど、抑うつの成因となるストレスを軽減できるよう努めることが必要です。

1=×:抑うつ状態の人に元気を出すように励ますことは負担・ストレスとなり不適切ですので、この選択肢は誤りです。

2=×:抑うつ状態とは、気分が落ち込み、積極性や活動性が低下している状態です。この状態に対して理由を問いただすことは、利用者にとっては責められているように感じられ負担・ストレスとなるため、この選択肢は誤りです。

3=×:抑うつ状態の人になにかの行動を求めることは負担・ストレスとなるため、この選択肢は誤りです。

4=×:抑うつ状態の人になにかの行動を求めることは負担・ストレスとなるため、この選択肢は誤りです。気晴らしや軽い運動も大切ですが、抑うつ状態では興味・関心も低下するため、まずは本人を休ませることが大切です。

5=○:抑うつ状態では興味・関心も低下するため、やる気が起きない本人の気持ちを受容し、見守っていることを伝えることで安心感を提供することが適切であるため、この選択肢は正しいです。

参考文献
1)長寿科学振興財団:健康長寿ネット『抑うつ』
2)厚生労働省:こころの耳『ご家族にできること

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