【第34回(2020年)管理栄養士国家試験過去問解答・解説】問1社会「健康寿命」

34-001 健康日本21(第二次)における健康寿命に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。

(1)「日常生活に制限のない期間」を指す。
(2)健康寿命の増加分を上回る平均寿命の増加を目標としている。
(3)健康寿命は、女性の方が男性よりも長い。
(4)都道府県格差の縮小を目標としている。
(5)社会環境の整備によって、地域格差が縮小される。

正解:2

【解説】
健康日本21(第二次)における健康寿命に関する問題です。
『健康寿命』は、最近のトレンドのキーワードです。

生まれた時から生命活動が停止した時までの期間を『寿命』といい、今まではみんなの寿命をいかに伸ばしていくかというのが、国や医療の目標でした。

その結果として日本は長寿大国となった訳ですが、一方で平均寿命の延長という目標は、本人が望まない形で延命をされるという事態も生みました。

とにかく寝たきりでも寿命が長ければいいんだという考えで天命を迎えた寿命、いわば単純な寿命に対する反省から生まれた概念が『健康寿命』です。

『健康寿命』は、単純な寿命ではなくて、介護などがなく自分の力で自立した生活を送ることができる健康な期間をいいます。

この健康寿命の定義と、どうすれば健康寿命が伸びるのかというところがよく出題されるポイントかと思います。

1=○:健康寿命とは、自分の力で自立した生活を送ることができる健康な期間つまり、「日常生活に制限のない期間」ですので、正しい記述です。

2=×:伸ばして増加させるべき寿命は平均寿命ではなく、健康寿命であるため、誤った記述です。
選択肢(1)の解説にあるように、延びた平均寿命を上回る分の健康寿命の延伸が目標となります。

3=○:健康寿命も平均寿命も、男性よりも女性の方が長いので、正しい記述です。

4=○:健康日本21(第二次)での5つの基本方針の1つに、「日常生活に制限のない期間の平均の都道府県格差の縮小」という目標があります。

5=○:健康日本21(第二次)での5つの基本方針の1つに、「健康を支え、守るための社会環境の整備」という目標があります。

健康日本21の目標を知らなくても、社会環境の整備により健康を改善できることを否定できることは、いろんな活動を否定することになるので、誤った記述とすぐにわかると思います。

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