33-111 保健センターで、第1子の養育者を対象に、地域ぐるみで子どもの健全な発育と発達を目的とした離乳食教室を実施した。その評価の内容と評価の種類の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)離乳食の開始の目安がわかった参加者の割合――――結果評価
(2)乳児期に避けたい食材がわかった参加者の割合――――経過評価
(3)離乳食への不安を抱いている地域内の養育者数――――総括的評価
(4)順調な発育をしている児の割合――――形成的評価
(5)教室の後、参加者同士で出かけた者の数――――影響評価
正解:5
【解説】
1=×:子どもの健全な発育を目的した教育プログラムにおいて、参加者が摂るべき適切な食事についての理解を深めることは、教育プログラムの影響評価に当たるため、誤った選択肢です。
教育プログラムがもたらす最終的な成果についての評価が結果評価に当たり、参加者の知識レベルが向上したことは、教育プログラムがもたらした、結果を達成するための方法の改善に当たるため、影響評価になります。
影響評価は、教育プログラムにおける栄養教室の目的設定によって、経過評価にもなりえるので、注意か必要です。
2=×:子どもの健全な発育を目的した教育プログラムにおいて、参加者が避けるべき適切な食事についての理解を深めることは、教育プログラムの影響評価に当たるため、誤った選択肢です。
3=×:子どもの健全な発育を目的した教育プログラムにおいて、離乳食への不安を抱いている地域内の養育者数は、教育プログラムの企画・実施の前提となる判断評価であり、企画評価に当たるため、誤った選択肢です。
“教育プログラムによって、離乳食への不安を解消できた養育者が減少することは、影響評価や経過評価では?”と考えた人もいるでしょう。
しかし、対象が「地域内の養育者」とあり、プログラム参加者よりも大きな範囲ですから、プログラム前の母集団の話ということがわかるため、プログラム企画段階での評価と判断できるかと思います。
4=×:子どもの健全な発育を目的した教育プログラムにおいて、順調な発育を示す子どもの割合は、教育プログラムが最終的に達成したい項目=結果評価に当たるため、誤った選択肢です。
5=○:子どもの健全な発育を目的した教育プログラムにおいて、栄養教室後に参加者同士で出かけたという関係性が生まれたことは、最終的な目的ではないものの、栄養教室がもたらした影響ですので、影響評価に当たり、正しい記述です。
どこに出かけたのかがちょっと不明ですが、関係性ができた点をうまく読み取れれば、この選択肢を選べると思います。
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