【第34回(2020年)管理栄養士国家試験過去問解答・解説】問127臨床「心不全の栄養管理」

うっ血性心不全が増悪した時の病態と栄養管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)心胸郭比は、小さくなる。
(2)交感神経系は、抑制される。
(3)血漿BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)値は、上昇する。
(4)水分摂取量は、50 mL/kg 標準体重/日とする。
(5)食塩摂取最は、8 g/日とする。

正解:3

【解説】
(1)×:心胸郭比は、大きくなる。
心胸郭比とは、心臓の幅と胸郭の幅の比をいいます。

心不全では、心臓による血液の拍出力・量が低下するため、血圧が低下します。
この血圧低下に伴い、血液を拍出する心室が拡大します。

したがって、心不全では心胸郭比50%以上の心拡大がみられます。

(2)×:交感神経系は、促進される。
心不全では、心臓による血液の拍出力・量が低下するため、血圧が低下します。
この血圧低下に伴い、血圧を高めようと交感神経系が亢進します。

(3)○:血漿BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)値は、上昇する。
血漿BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)とは、心臓に多く存在する、心臓(心室)から分泌されるホルモンで、利尿作用、血管収縮作用など、血圧を低下させるはたらきがあります。

心不全では、心臓の負担を軽減するため、脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)の分泌が増加します。

(4)×:水分摂取量は、30~40mL/kg 標準体重/日を目安とする。
心不全において、水分制限および積極的摂取についての明確な数値目標は示されていません。
また、過剰な体液の増加は心臓の負担を高めるため、水分を必要以上に摂らないことも重要です。

したがって、心不全では一般的な水分摂取量である30~40mL/kg 標準体重/日を目安に、患者の状態に応じて調整します。

(5)×:食塩摂取最は、6g未満/日とする。
食塩は循環血流量を増加させて血圧を高めて心臓への負荷を高めるため、心不全では食塩摂取量を6g未満に制限します(日本循環器学会/日本心不全学会『急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)』)。

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