【第33回(2019年)管理栄養士国家試験過去問解答・解説】問132臨床「CKD(慢性腎臓病)患者の栄養管理」

33-132 55歳、女性。身長160cm、体重56kg、BMI 21.8kg/m2。 血圧150/95mmHg、推算糸球体濾過量(eGFR)93mL/分/1.73 m2、尿たんぱく量0.5g/日である。この患者の栄養管理として、食塩は5g/日とした。1日当たりのエネルギー量とたんぱく質量の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)エネルギー量(kcal/日):1,200――――たんぱく質量(g/日):60
(2)エネルギー量(kcal/日):1,200――――たんぱく質量(g/日):80
(3)エネルギー量(kcal/日):1,600――――たんぱく質量(g/日):45
(4)エネルギー量(kcal/日):1,600――――たんぱく質量(g/日):60
(5)エネルギー量(kcal/日):2,100――――たんぱく質量(g/日):45

正解:4

【解説】
CKD(慢性腎臓病)の食事療法の問題です。

日本腎臓学会からステージ別の食事療法の表が出ていますので、こちらを覚えましょう。

まずは必要エネルギー摂取量です。

この患者のeGFRは93なので、腎機能は比較的保たれているステージ1のCKDです。
ステージ1での必要エネルギー摂取量は、軽労作~普通の労作と同じ25~35kcal/kg標準体重/日ですから、1.6(m)×1.6(m)×22=56.3kgが標準体重となるので、56.3kg×25~35kcal/kg標準体重/日=約1,400~1,970kcalです。

また、ステージ1~2では過剰なたんぱく質制限を行わないので、通常のたんぱく質摂取量は1.0g/kg標準体重/日が適応されます。

この患者は標準体重が56.3kgなので、1日のたんぱく質摂取量は約56gです。

(1)×:この患者でのエネルギー量1,200kcal/日は少ないため、誤った選択肢です。

(2)×:この患者でのエネルギー量1,200kcal/日は少ないため、誤った選択肢です。

(3)×:この患者でのエネルギー量1,600kcal/日は妥当ですが、たんぱく質量45g/日は少ない(制限されている)ため、誤った選択肢です。

(4)○

(5)×:この患者でのエネルギー量2,100kcal/日は多いため、誤った選択肢です。

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