35-027 消化管に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
(1)食道は、気管の腹側を通る。
(2)胃底部は、胃体部よりも幽門側にある。
(3)十二指腸には、腸間膜が付着する。
(4)回腸は、十二指腸と空腸の間にある。
(5)S状結腸は、下行結腸と直腸の間にある。
正解:5
【解説】
(1)×:食道は、気管の背側を通る。
気管は首の中心部を通っていますが、食道は気管の後ろの周りに通っています。
(2)×:胃底部は、幽門部よりも胃体部にある。
胃底部は、胃の上部にあるポッコリ膨らんでいる部位をいいます。
上部にあるのに底と表現される理由は、胃の手術の時に胃の下部から開くため、胃の上部が最後にみえることから、胃底部と呼ばれているそうです。
(3)×:十二指腸には、腸間膜が付着しない。
腸管膜とは、腸管(小腸・大腸)を包みつつ固定する膜のことです。
腸管ではない十二指腸には腸間膜はなく、腹膜によって固定されています。
(4)×:回腸は、十二指腸と空腸の間にある。
胃・十二指腸につづくのは空腸です。空腸から回腸へとつながり(ここまでが小腸)、回腸から大腸へとつながります。
したがって、回腸は空腸と大腸の間にあります。
(5)○:S状結腸は、下行結腸と直腸の間にある。
回腸からつづく大腸は、上行結腸で体上部へと流れたのち、横行結腸で体の水平方向へと流れ、下行結腸で体下部へと流れて、S字結腸でカーブを描いて直腸に続いたのちに、肛門へとつながっています。
つまり、胃→十二指腸→小腸(空腸→回腸)→大腸(上行結腸→横行結腸→下行結腸→S字結腸→直腸)→肛門という構造になっています。
消化器の構造は、管理栄養士にとっては必須の知識です。
臓器の構造は、文字で覚えるよりイラスト・図を見て覚えて、部位をしっかりイメージできるようにしましょう。
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