【第35回(2021年)管理栄養士国家試験過去問解答・解説】問57 食べ物「食品添加物」

35-057 食品添加物に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)生涯を通じて週に1日摂取しても健康に影響が出ない量を、一日摂取許容量(ADI)という。
(2)無毒性量は、ヒトに対する毒性試験の結果をもとに設定される。
(3)指定添加物は、天然由来の添加物を含まない。
(4)サッカリンナトリウムは、甘味づけの目的で添加される。
(5)エリソルビン酸は、細菌の増殖抑制の目的で添加される。

正解:4

【解説】
(1)×:生涯を通じて毎日摂取しても健康に影響が出ない食品添加物の量を、一日摂取許容量(ADI)という。
一方、生涯を通じて毎日摂取しても健康に影響が出ない有害物質(重金属やかび毒など)の量を、一日耐容許容量(TDI)という。

(2)×:無毒性量は、ラットやマウスの動物に対する毒性試験の結果をもとに設定される。
ヒトに対する毒性試験を行うのは、倫理違反です。

ラットやマウスの動物を用いて長期に有毒物質を投与した試験の結果、最も低濃度で影響がみられる試験から、影響がみられなかった投与量(無毒性量/NOAEL)を求めます。

この無毒性量の100分の1とした値をヒトへの無毒性量としています(実測値ではない)。

(3)×:指定添加物は、天然由来の添加物を含む。
厚生労働大臣が認める指定添加物は、化学合成物だけではなく、天然由来の添加物も含みます

(4)○:サッカリンナトリウムは、甘味づけの目的で添加される。
最近はあまりみかけませんが、昔は甘味料としてサッカリンを使用したお菓子は結構あったそうです。

(5)×:エリソルビン酸は、食物の酸化抑制の目的で添加される。
エリソルビン酸は、L-アスコルビン酸(ビタミンC)の立体異性体ですので、ビタミンC類似物質です。

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