【第35回(2021年)管理栄養士国家試験過去問解答・解説】問66 食べ物「食品の色の変化」

35-066 酢による食品の色の変化に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)ほうれんそうは、緑色から黄褐色になる。
(2)赤たまねぎは、赤紫色から青色になる。
(3)れんこんは、白色から黄色になる。
(4)にんじんは、橙赤色から黄色になる。
(5)牛肉は、暗赤色から鮮赤色になる。

正解:1

【解説】
(1)○:酢を加えるとほうれんそうは、緑色から黄褐色になる。

(2)×:酢を加えると赤たまねぎは、紫色から赤紫色になる。
赤玉ねぎの色素であるアントシアニンは、中性では紫色ですが、酸性では明るい赤紫色、アルカリ性では青色に変化します。
したがって、赤玉ねぎは酢と反応して赤紫色になります。

(3)×:酢を加えるとれんこんは、黄色から白色からになる。
れんこんやごぼうに含まれるポリフェノールは、酸化すると褐変することが知られています。

水や酢を加えるとポリフェノールによる褐変を防ぐことができるため、れんこんは白さを取り戻します。

(4)×:酢を加えるとにんじんは、橙赤色のままである。
にんじんやカボチャに含まれるカロチノイドは、黄色の色素成分ですが、酸やアルカリに安定しているので、色の変化はありません。

(5)×:酢を加えると牛肉は、鮮赤色から暗赤色になる。
牛肉に含まれるミオグロビンは、暗赤色の色素成分で、酸化するとオキシミオグロビンとなり、鮮赤色となります。
鮮赤色のオキシミオグロビンが、酢を加えるなどでさらに酸化がすすむと、メトミオグロビンとなり、暗褐色となります。


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