【第34回(2020年)管理栄養士国家試験過去問解答・解説】問3 社会「悪性新生物(がん)の年齢調整死亡率」

34-003 図は女性の部位別悪性新生物の年齢調整死亡率の経年変化を示している。①~④に当てはまる部位として正しい組合せはどれか。1つ選べ。

(1)①胃――②大腸――③乳房――④子宮
(2)①胃――②乳房――③子宮――④大腸
(3)①胃――②子宮――③大腸――④乳房
(4)①大腸―②胃―――③乳房――④子宮
(5)①大腸―②子宮――③胃―――④乳房

正解:3

【解説】
がんの死亡率も非常によく出る問題です。
なぜかと言えば、日本人の死亡の原因の第1位はがん(悪性新生物)だからです。

がんに続いて第2位が心不全、第3位が脳卒中や老衰というのが日本人の主な死因の順位になっています。

このがん(悪性新生物)のうち、どんながんが死亡数や患者数が多いか?というのもよく出る問題です。

どんながんの患者が多いかという知識は、臨床もさることながら、予防できるがんは公衆衛生・公衆栄養の施策の対象になるため、その知識が出題されていると考えられます。

がんについての統計は、国立がん研究センターのホームページにその数字が掲載されていますので、確認しておきましょう。

1・2・4・5=×

3=○:この問題のグラフでは、①の線は“戦後は最多だったが、近年は3番目まで低下したがん”です。

つまり、罹患率が高いものの何らかの治療や予防が奏功したがんと考えられます。選択肢をみると、①の候補は「胃がん」か「大腸がん」ですが、有効な治療や予防が見つかったのはどちらか?といえば、胃がんです。

胃がんはヘリコバクター・ピロリ菌による感染が原因の一つと考えられ、薬物治療によりピロリ菌を除菌することで、胃がんを防ぐことができます。

したがって、①は「胃がん」となり、選択肢(1)~(3)が候補です。

次に②も“罹患数は多いものの、90年代以降はほとんど死亡率を低下させることができたがん”です。

選択肢(2)と(3)をみると、子宮がんと乳がんどちらが死亡数が増加し、どちらかが低下しているかを問うていることがわかります。

この問題は女性のがんで多いのは乳がんと子宮がんであり、 治療や予防・検診による早期発見・抑制が奏功しているのは、子宮がんです。

子宮がんのうち、子宮頸がんはヒトパピローマウイルスによる感染が原因の一つであることがわかったため、子宮頸がんによる死亡数が低下したものと考えられます。

逆に、乳がんは年々増加しているがんであり、図の④の線に該当します。

乳がんは年々増加しているものの早期発見で治療が可能なため、乳がん検診の必要性が叫ばれています。

したがって、本問題は選択肢(3)が正しい記述です。


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