【第33回(2019年)管理栄養士国家試験過去問解答・解説】問12社会「医療法・国民医療費」

33-012 わが国の医療制度に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)正常な妊娠や分娩に要する費用は、国民医療費に含まれる。
(2)特定健康診査の費用は、国民医療費に含まれる。
(3)病院とは、病床数が20床以上の医療施設である。
(4)無床診療所とは、医師が一人しかいない医療施設である。
(5)基準病床数とは、各医療機関が備えるべき病床数である。

正解:3

【解説】
1=×:正常な妊娠や分娩に要する費用は国民医療費に含まれないため、誤った選択肢です。

国民医療費に含まれる費用は、疾病にかかわる費用であり、妊娠・出産や健康診断・特定健康診査などの疾病ではないものについての費用は国民医療費に含まれません

国民医療費に含まれる費用は国試頻出なので、考え方を覚えておきましょう。

2=×:特定健康診査の費用は国民医療費に含まれないため、誤った選択肢です。

3=○:病院とは病床数が20床以上の医療施設であると医療法に定められているので、正しい記述です。

なお、20床未満の医療施設は診療所に区分されます。

4=×:無床診療所とは、入院のための病床(ベッド)がない診療所を指すため、誤った選択肢です。

なお、医師が一人しかいない医療施設については、法律的な呼称はありません。

5=×:基準病床数とは都道府県が備えるべき病床数であるため、誤った選択肢です。

医療は地域の実情を踏まえて都道府県が医療計画を立てるべし”と医療法第30条の4に規定されています。

その医療計画においては、各都道府県が地域で必要とされる「基準病床数」を全国統一の算定式により算定して、その病床数を過不足なく確保することとなっています。

つまり、基準病床数は病院・診療所が決めるのではなく、都道府県が決めているのです。

確かに、病院経営としてはベッド数が多いほうが患者を多く受け入れることができ、経営的には安定するでしょうけど、医療費は自己負担ではなく社会保障費としても診療報酬という形で支払われていることから考えても、病院・診療所が無尽蔵にベッドを設けられる訳ではないということが推察できるかと思います。

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