【第33回(2019年)管理栄養士国家試験過去問解答・解説】問10社会「循環器疾患の疫学」

33-010 循環器疾患に関する記述である。正しいのはどれか。2つ選べ。

(1)喫煙は、くも膜下出血のリスク因子である。
(2)血清総コレステロール高値は、脳梗塞のリスク因子である。
(3)脳血管疾患の年齢調整死亡率は、女性の方が男性より高い。
(4)最近の脳血管疾患の年齢調整死亡率は、上昇傾向である。
(5)傷病分類別医科診療医療費は、呼吸器系の疾患よりも少ない。

正解:1・2

【解説】
1=○:喫煙は、くも膜下出血のリスク因子である。

2=○:血清総コレステロール高値は、脳梗塞のリスク因子である。

3=×:脳血管疾患の年齢調整死亡率は、女性の方が男性より低い。

脳血管疾患は喫煙や動脈硬化でリスクが高まりますが、男性は女性より喫煙率が高く、女性のほうが動脈硬化になりにくいため、男性の方が脳血管疾患での死亡率が高い状況です。

4=×:最近の脳血管疾患の年齢調整死亡率は、低下傾向である。

脳血管疾患の死亡者数は多いですが、これは高齢者での脳血管疾患が多いためで、各年齢での死亡率自体は医療の進歩もあり、低下傾向にあります。

5=×:循環器疾患の傷病分類別医科診療医療費は、呼吸器系の疾患よりも多い。

これも国試頻出です。治療費がかかっているのは、心疾患(循環器疾患)が第1位、新生物(がん)が第2位です。死亡数が多いのは、これらが逆で、新生物(がん)が第1位、心疾患(心不全)が第2位です。

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