【第33回(2019年)管理栄養士国家試験過去問解答・解説】問42人体「免疫グロブリン」

33-042 免疫グロブリンに関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)1本のH鎖と1本のL鎖から構成される。
(2)液性免疫を担当する。
(3)血中に最も多く存在するのは、IgEである。
(4)母乳中に最も多く存在するのは、IgMである。
(5)IgAは、胎盤を通過する。

正解:2

【解説】
免疫グロブリンの種類とその違いについて、しっかり覚えましょう。

1=×:免疫グロブリンは2本のH鎖と2本のL鎖がS・S結合した構造をしているため、誤った選択肢です。

2=○:免疫グロブリンは液性免疫を担当するため、正しい記述です。

免疫には液性免疫と細胞性免疫があります。

液性免疫はB細胞と体液を中心とした免疫であり、抗原が侵入した際に出される炎症性物質であるサイトカインを受けたB細胞が、抗体を産生する形質細胞に変化して、抗体を産生することで抗原を攻撃します。

この抗体というのが免疫グロブリンのことです。

3=×:血中に最も多く存在するのは、IgGであるため、誤った選択肢です。

血中で最も多いのは、感染防御で中心となるIgGです。

IgEはⅠ型アレルギー(アトピーや喘息など、いわゆるアレルギー)の中心となる免疫グロブリンですが、血液中にはIgEは0.001%以下と極微量しか含まれていません

4=×:母乳中に最も多く存在するのはIgAであるため、誤った選択肢です。

IgAは呼吸器粘膜や消化器粘膜などのほか、母乳中に含まれます。

したがって、新生児の免疫=IgAとなります。

5=×:IgAは胎盤を通過せず、胎盤を通過するのは感染免疫の中心であるIgGです。

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