【第34回(2020年)管理栄養士国家試験過去問解答・解説】問40人体「免疫・生体防御」

34-040 免疫と生体防御に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)溶血性貧血は、Ⅲ型アレルギーの機序で起こる。
(2)ツベルクリン反応は、Ⅱ型アレルギーの機序で起こる。
(3)形質細胞は、液性免疫を担う。
(4)IgAは、免疫グロブリンの中で最も血中濃度が高い。
(5)IgGは、5量体である。

正解:3

【解説】
免疫と生体防御の問題では、免疫グロブリンの種類と、アレルギー分類が問われますので、それぞれの違いをしっかり覚えましょう。

1=×:溶血性貧血は、Ⅱ型アレルギーの機序で起こるため、誤った選択肢です。

自己免疫による溶血性貧血は、自己の抗体により赤血球が傷害されることで生じます。

2=×:ツベルクリン反応は、Ⅳ型アレルギーの機序でで起こるため、誤った選択肢です。

3=○:形質細胞は、液性免疫を担うため、正しい記述です。

免疫には液性免疫と細胞性免疫があります。

液性免疫はB細胞と体液を中心とした免疫であり、抗原が侵入した際に出される炎症性物質であるサイトカインを受けたB細胞が、抗体を産生する形質細胞に変化して、抗体を産生することで抗原を攻撃します。

4=×:IgAは免疫グロブリンの中で2番目に血中濃度が高いため、誤った選択肢です。

血中で最も多いのは、感染防御で中心となるIgGです。

5=×:IgGは単量体であるため、誤った選択肢です。

5量体であるのは、感染初期で産生されるIgMです。

IgMが5量体である理由は、感染初期では、抗原結合部位を多くすることで抗原を補足しやすくするためと考えられています。

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