【第35回(2021年)管理栄養士国家試験過去問解答・解説】問102 教育「行動変容技法」

35-102 地域在住高齢者を対象とした、ロコモティブシンドローム予防のための支援内容と行動変容技法の組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)毎日 30分散歩すると目標を決めて、周囲の人に言うように勧める。 ―――― セルフモニタリング
(2)朝食後に、お茶の代わりに牛乳を飲むように勧める。 ―――― 行動契約
(3)冷蔵庫に、豆腐や乳製品など、たんぱく質源の食品の常備を勧める。 ―――― 行動置換
(4)カレンダーに食事摂取と運動のチェック欄を作るよう提案する。 ―――― 刺激統制
(5)運動を始めると、自分にどのような影響があるかを考えてもらう。 ―――― 意思決定バランス

正解:5

【解説】
(1)×:目標を周囲の人に伝えることは、行動契約・目標宣言に当たります。
セルフモニタリングは、自分の行動を記録して、客観的に把握する方法です。

(2)×:朝食後というきっかけに合わせて飲み物を飲むという行動習慣を利用して、ロコモティブシンドローム予防に役立つ牛乳摂取という望ましい健康行動を本人の自覚なくとらせることは、ナッジに当たります。

行動置換と迷いますが、行動置換は、置き換える行動が置き換え前の行動と同時にできない(両者が排他的な関係にある)別行動であることがポイントです。

(3)×:ロコモティブシンドローム予防に役立つたんぱく質源の食品を常備することは、摂取する食品という刺激をコントロールすることであり、刺激統制に当たります。

(4)×:カレンダーなどに健康行動の有無をつけて自分や他人が客観的に確認できる状態にすることは、セルフモニタリングに当たります。

(5)○:運動という健康行動が、自分にとってどんな有益性があるかや健康行動を実施する負担感について考えることは、意思決定バランスに当たります。

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