【第35回(2021年)管理栄養士国家試験過去問解答・解説】問105 教育「プリシード・プロシードモデル」

35-105 地域の生産者や関係機関と連携した小学生への食育を計画している。プリシード・プロシードモデルに基づくアセスメント内容とその項目の組合せである。 最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)地域の食文化の学習が必要だと考えている保護者の割合 ―――― 行動と生活習慣
(2)地域の産物を給食で提供することに関心がある流通業者の有無 ―――― 準備要因
(3)地域の生産者の協力を得た授業の実践状況 ―――― 強化要因
(4)児童の体験活動が可能な地域の農地の有無 ―――― 実現要因
(5)農業体験学習をしたことがある児童の割合 ―――― 教育戦略

正解:4

【解説】
(1)×:地域の食文化の学習が必要だと考えている保護者の割合は、強化要因のアセスメントに当たります。
強化要因とは、プリシードにおける第3段階にある要因で、保健行動を実現・維持するための要因をいい、友人・家族などの周囲の協力や実現した時の報酬などが相当します。

食文化の学習が必要だと考えている保護者とは、この食育という保健行動の実現や維持を支えてくれる存在ですので、強化要因に当たります。

(2)×:地域の産物を給食で提供することに関心がある流通業者の有無は、実現要因のアセスメントに当たります。
実現要因とは、プリシードにおける第3段階にある要因で、保健行動を実現するための要因をいい、実施者や設備、技術、場所などが相当します。

地域の産物を給食で提供することに関心がある流通業者は、地域の生産者や関係機関と連携した小学生への食育を行うために不可欠な実施者であり、技術・機会の提供者ですので、実現要因に当たります。

(3)×:地域の生産者の協力を得た授業の実践状況は、実施のアセスメント当たります。
実施とは、プロシードの第5段階にある要因で、プリシードの第1~4段階の要因をアセスメントした結果、実施される施策をいいます。

(4)○:児童の体験活動が可能な地域の農地の有無は、実現要因のアセスメントに当たります。
保健行動の実施に不可欠な場所の提供は、実現要因です。

(5)×:農業体験学習をしたことがある児童の割合は、行動と生活習慣のアセスメントに当たります。
行動と生活習慣とは、プリシードの第2段階ある要因をいい、QOLに影響を与えている健康行動や生活習慣をいいます。


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