【第35回(2021年)管理栄養士国家試験過去問解答・解説】問69 基礎「食欲の調節」

35-069 食欲の調節に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)摂食中枢は、大脳皮質に存在する。
(2)血中遊離脂肪酸の増加は、満腹中枢を刺激する。
(3)血糖値の上昇は、摂食中枢を刺激する。
(4)レプチンの分泌量は、体脂肪量の影響を受ける。
(5)グレリンは、食欲を抑制する。

正解:4

【解説】
(1)×:摂食中枢は、視床下部に存在する。

(2)×:血中遊離脂肪酸の増加は、摂食中枢を刺激する。
血中遊離脂肪酸は、脂肪が分解されて血液中に放出された脂肪酸です。
アルブミンと結合して肝臓に運ばれてエネルギー源となります。

脂肪はエネルギー源として分解されるため、エネルギー源を補おうと、摂食中枢を刺激します。

(3)×:血糖値の上昇は、満腹中枢を刺激する。
血糖値が上昇するということは、食事によってエネルギー源が摂取されて、血液に糖(グルコース)や脂質(脂肪酸)が増加している状態です。
エネルギーが十分に摂取されていることを感知して、満腹中枢が刺激されます

(4)○:レプチンの分泌量は、体脂肪量の影響を受ける。
レプチンは、脂肪細胞から分泌されるホルモンです。したがって、体脂肪量が多ければ、レプチンの分泌量も多くなります。
なお、レプチンには摂食中枢を抑制して、食欲を抑制する働きがあります。

(5)×:グレリンは、食欲を亢進する。
グレリンは、胃から分泌されるホルモンです。
空腹によりグレリンの分泌は促進され、グレリンは食欲を亢進・促進させる働きがあります。

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